31000系


主要諸元

製造年:2005年

編成:8両編成

軌間:1,067mm

電気方式:直流1,500V(架空電車線方式)

最高運転速度:130km/h

設計最高速度:150km/h

起動加速度:3.0km/h/s

減速度(常用):4.0km/h/s

減速度(非常):4.5km/h/s

全長:20,600mm(先頭車)

   20,000mm(中間車)

全幅:2,950mm

全高:4,020mm

   4,310mm(パンタグラフ折り畳み時)

車体:アルミニウム合金

主電動機:かご型三相誘導電動機

駆動方式:WN駆動

制御方式:IGBT素子VVVFインバータ制御

制動装置:回生ブレーキ併用電気指令式ブレーキ・純電気ブレーキ

     抑速ブレーキ

     耐雪ブレーキ

保安装置:ATS-TO,新CS-ATC

製造所:山下車輌

車両概説

 1982年に池袋~新宿間を結ぶ特急「みくに」の競合相手となる上越新幹線が開通し、東央側でも所要時間短縮のため、1983年に山岳部の曲線区間でも速度が維持できる車体傾斜装置を搭載した8000系(ハイパーライナー)を製造しました。しかし、8000系の車体傾斜装置は自然振り子式であり、現在主流の空気ばね車体傾斜装置に比べて曲線通過時に「振り遅れ」や「振り戻し」と呼ばれる振動が発生して、乗り心地が悪化するといった問題点がありました。また製造から20年近くが経過し、車内設備の見劣りも躊躇になってきていました。

 車内設備に関しては通常の特急車であればリニューアル工事で対応することも検討できますが、所要時間で新幹線に圧倒的な差がある「みくに」用特急としては車内の快適性は非常に重要であり、車体傾斜装置という車両スペックに関しても新しく設計する必要があることから、後継の新型車両を製造することになりました。

 

 開発にあたって「ハイパーライナー - HYPER LINNER」というブランドイメージは定着していたため、デザインコンセプトは「伝統の継承」をテーマとし、愛称は二代目という意味を込めて「ハイパーライナー2 - HYPER LINNER Ⅱ」としました。

 外観は白い車体に赤い帯、連続窓風の黒い塗装という8000系のイメージを引き継いでいます。行先種別表示は当社初のフルカラーLEDを採用しています。

 車内は1号車がスーパーシート車、2号車がビュッフェ車、3号車以降が普通車となっています。また、2号車には昼行特急としては当社初となる個室席(スーパーコンパート)を2室設置しています。側面窓の日除けにはブラインドを採用、1号車と8号車の運転席と客室の区切りはガラス張りとなっており、運転席越しに前面展望を楽しめるようになっています。

 車体傾斜装置は8000系の自然振り子式から空気ばね車体傾斜方式に変更し、乗り心地の向上、整備の低コスト化を図っています。

 

 新潟電鉄所属編成は内外装デザインが異なっており、外観はシルバーの車体に緑の帯をまとった塗装となっています。