33000系


主要諸元

製造年:2021年

編成:8両編成

軌間:1,067mm

電気方式:直流1,500V(架空電車線方式)

最高運転速度:130km/h

設計最高速度:130km/h

起動加速度:3.0km/h/s

減速度(常用):4.0km/h/s

減速度(非常):4.5km/h/s

全長:20,360mm(先頭車)

   20,000mm(中間車)

全幅:2,950mm

全高:4,020mm

   4,310mm(パンタグラフ折り畳み時)

車体:アルミニウム合金

主電動機:かご型三相誘導電動機

駆動方式:WN駆動

制御方式:SIC素子VVVFインバータ制御

制動装置:回生ブレーキ併用電気指令式ブレーキ・純電気ブレーキ

     抑速ブレーキ

     耐雪ブレーキ

保安装置:ATS-TO,新CS-ATC

製造所:山下車輌

車両概説

 1990年代半ば以降、三国・湯沢・魚沼エリアを訪れる観光客は減少傾向にありました。さらに、同エリアにアクセスする交通手段として、東央特急は平行する上越新幹線や高速バスと比べ、シェアが低くくなりつつありました。このため、同エリアの活性化と魅力向上、及び東央特急ブランドの復権を目的に本形式が開発・設計されました。

 

 開発にあたっては「移動手段としてに留まらず、乗ることが目的になる・乗ることが楽しみになる」をテーマとしています。また、山岳リゾートを走行することから「森林・別荘」をデザインコンセプトとし、愛称を「FOREST TRAIN - フォレストレイン」としています。

  本形式では30090系で導入したファーストシートが好評だったため、当初より1号車をファーストシートとしています。2号車はスーパーシート。3号車はスーパーコンパート(個室席)。4号車にはビュッフェと当社初の足湯を設置しています。また、先頭車両の運転席後部はシアター型の展望席となっており、運転席越しに前面・後面展望を楽しめるようになっています。

 

 車体はアルミ合金製のダブルスキン構造。外観は木々が生い茂る森林をイメージし、緑色地に深緑色の縦ラインを不均等に配しています。また、乗降扉部分には木の扉をイメージした茶色の塗装を配しています。乗降扉は3号車を除いてホームドアに対応できるように、4扉の近郊・通勤形車と同じ位置に配置しています。3号車の乗降扉は締め切り扱いとすることがあるため、扉に窓をつけていません。

 

 前面には側面まで回り込む大きな曲面ガラスを採用し、左右上部隅には木の枝を模した仕切りがはいっています。下部には葉っぱの形を模した前照灯(尾灯)を配しています。側面窓は屋根肩部まで伸びており、屋根肩部の窓は森で木々の枝が交差しているようなイメージで斜めに仕切りが入っています。

 

  天井高さは車両限界ぎりぎりまで確保し、天井まで伸びるいびつな形をした窓ガラスから太陽の光が木漏れ日のように入るよう設計されています。この演出をするため、昼間時車内の照明は少し暗めに設定されています。座席部側面窓のブラインドは、ガイドをワイヤ張りにすることで外の景色が見やすくなるように工夫しています。デッキ部には車内でも緑を感じることができるように樹木のオブジェを配置しています。4号車ではビュッフェの営業を行っており、沿線の特産品や軽食を購入することができます。また、多くの温泉地を経由することから足湯を設置しており、車内でも温泉気分を味わうことができるようになっています。

車両詳細

01号車 33001形(Tc1)

 新小出・沼田方の先頭車。定員30名のファーストシートで、バックシェル座席を1+2列で配置。シートピッチは1250mm。客室部分は中間車両よりも100mm床が高くなっている。運転室側12席は展望室で階段状になっており、座席の向きは固定されている。アテンダントカウンターを配置。運転室を配置。

 

02号車 33002形(M1)

 定員35名のスーパーシートで、座席は1+2列配置。シートピッチは1120mm。トイレ設備を有する。

 

03号車 33003形(M2)

 4人個室6室、計定員24名のスーパーコンパート(個室)。池袋・本牧寄りの6号室は車いす対応。パンタグラフと空調装置を客室上部の屋根に配しているため、他の客室より少し天井高が低くなっている。

 

04号車 33004形(M3)

 ビュッフェ・足湯。車販準備室がある。

 

05号車 33005形(M4)

 定員40名。うち2名分は車いす用座席。シートピッチは1120mm。多目的室、AEDがある。車いす対応のトイレ設備を有する。車掌室を配置。

 

06号車 33006形(T1)

 定員52名。シートピッチは1120mm。

 

07号車 33007形(T2)

 定員52名。シートピッチは1120mm。

 

08号車 33008形(Mc1)

 池袋・本牧方の先頭車。定員44名。シートピッチは1120mm(展望室は1250mm)。客室部分は中間車両よりも100mm床が高くなっている。運転室側16席は展望室で階段状になっており、座席の向きは固定されている。新小出・沼田寄りの5列の座席は、上部屋根に空調装置を配しているため、少し天井高が低くなっている。トイレ設備を有する。運転室を配置。

 

 

※Mは電動車、Tは付随車、Mcは制御電動車、Tcは制御付随車